回文の簡単な解説
まずはようこそ、いらっしゃいました!
ここでは、「回文とはこういうものですよ」という解説のようなことが書いてありますが
「細かいことはいいから、とにかく回文を見たい!」という方は、
「基本例文」のところまで、とばしていただいても構いません。
それでは、ごゆっくりどうぞ…。
回文(かいぶん)とは?
怪文ではありません。回文とは読んで字のごとく、前から読んでも後ろから読んでも同じ発音になる文もしくは語句のことです。以下の5パターンに分類されます。1.文字列が対称になっている
例: あいういあ
文字列が完全に左右(というか前後)対称なので、日本語の場合、前から読んでも後ろから読んでも同じ発音になります。下の基本例文などはこのタイプで、一番きれいにできている回文です。
拗音(ぁぃぅぇぉゃゅょ:小さい文字)が入る場合は、発音は必ずしも同じにはなりませんが、もちろん可とします。
例: しゃちょう → うょちゃし
拗音の場合は、清音(普通の、小さくない文字)と入れ替えても可とします。
例: しゃちょう → うよちやし
2.「を」と「お」、「は」と「わ」、「へ」と「え」が入れ替わる
例: あをいおあ
あはいわあ
あへいえあ
ここで言う「は」や「へ」は助詞であり、「わたしは」とか「あなたへ」のように使う場合です。文字列としては対称ではありませんが、現代語ではこれらは同じ発音になるため入れ替え可とします。
3.長音(「−」)とか促音(「っ」)が入ったり入らなかったりする
例: あーいういあ
あいっういあ
長音は文字を長ーく伸ばして読む、促音は短く切る、ということですから、文字を読んでいる時間の使い方が変わっているわけ(だけ)です。したがって「時間のかけ方」の違いを除けば、同じ発音とみなすことができるため、これも可とします。
4.長音(「−」)と同じように発音する「あいうえお」が長音と入れ替わる
例: ひいじいさん → ひーじーさん
「(あ行)+あ」「(い行)+い」…「(お行)+お」の形はそれぞれ
「(あ行)ー」「(い行)ー」…「(お行)ー」と発音するので、長音(「−」)に入れ替え可です。
また、「(お行)+う」の形は、「(お行)−」と発音するので、これも入れ替え可です。
例: ほうれんそう → ほーれんそー
これらは、3番の法則に従うとこの長音(「−」)も省略可となり、さらに変化します。
例: ひーじーさん → ひじさん
ほーれんそー → ほれんそ
「ひいじいさん」と「ひじさん」、「ほうれんそう」と「ほれんそ」では、文字列の対称性が著しく異なるため、できるだけ使いたくないところではあります…。
作ってみると分かりますが、回文も長いものになると、1だけで作ろうとすると膨大な時間がかかるか、もしくは作ること自体が不可能になってきます(そこを上手くやるのが腕の見せ所ではあるワケですが…)。そこで2〜4の手法を併用することで、作品の可能性はぐんと広がります。
5.濁音・半濁音は入れ替え可能??
世の中には、「は」と「ば」と「ぱ」は同一とする回文もあるようです(Wikipedeia)が、これは同じ発音とはみなせないので、入れ替えはできない(しない)ことにしています。ただし、皆さんからの投稿作品にまでこのルールを強要するつもりはありませんので、入れ替えて作っていただいても構いません。
回文の楽しみ方
細かい所(上の2〜4の変化)にはこだわらない。。。黙読だけでなく、口に出して読んでみる!
基本例文
どこかで聞いたことのある回文です。当サイトに掲載の回文は全てオリジナルですが、ここの「基本例文」だけ、唯一の例外となっております…。トマト
(とまと)
新聞紙
(しんぶんし)
竹やぶ焼けた
(たけやぶやけた)
キツツキ
(きつつき)
この子どこの子?
(このこどこのこ)
ダンスがすんだ
(だんすがすんだ)
私負けましたわ
(わたしまけましたわ)