回文コント

早いもので、このコーナーも第3回。今回は「もしも回文好きの床屋がいたら…」です!
床屋の言うことが全部回文になってます。
それでは、どうぞ〜!

第1回:「もしも回文好きの医者がいたら…」を見る
第2回:「もしも回文好きの指揮者がいたら…」を見る


第3回:もしも回文好きの床屋がいたら…

- ここは、町の床屋。店内に客はなく、店主の男がただ1人暇をもてあましている。
 そこへ、1人の客が扉を開け入って来る。


客:「こんにちはー。」
店主:「おお!」
店主:「カットが特価!」(かっとがとっか)
客:「へーそうなの。」

店主:「ここへ、ここ。」
- 店主に招かれ、散髪用の椅子に座る。
店主:「安い、椅子や。」(やすいいすや)
客:「それは、宣伝しなくていいけど…」

店主:「切る気?」(きるき)
客:「もちろん。」
店主:「如何に、かい?」(いかにかい)
客:「あー、ちょっと短めにしてくれる?」

- 店主は客の髪を触って様子を見る。
店主:「う、フケ!吹け。ふう。」(うふけふけふう)
客:「悪かったねえ!」

店主:「裏、洗う!」
(うらあらう)
客:「シャンプーね…」

- 髪を洗い、散髪に入る。
店主:「サバサバ、バサバサ」(さばさばばさばさ)
- 切りながら独り言を言う。
店主:「髪切る君、か…。」(かみきるきみか)
客:「切ってるの、自分でしょ。」
店主:「駄目。おお。土地柄、白髪ちと多めだ。」
     (だめおおとちがらしらがちとおおめだ)
客:「悪かったね、白髪多くて!それに土地柄は関係ないでしょ。」

店主:「刈るか。」(かるか)
店主:「咄嗟。バリカン、刈り。ばさっと。」(とっさばりかんかりばさっと)
- 咄嗟に、バリカンで刈り出す。
客:「うわっ!びっくりしたなあ。」

店主:「あ…長さがなあ。」
(あながさがなあ)
客:「え?ちょっと、ちょっと、大丈夫?」

- しばしの沈黙。
客:「どうかした??」
店主:「抱いたっ、全部切る気分。絶対だい!」
     (いだいたっぜんぶきるきぶんぜったいだい)
- と言うやいなや、狂ったように切り始める。
客:「な、何するの〜!ひえ〜!!」

- 急におとなしくなる店主。
店主:「あ…。」
客:「どうしたのよ?」
店主:「プププ」
客:「何、その笑いは!どうなってるの?ちょっと、鏡見せてよ!」
店主:「うむ。むう。」
- しぶしぶ鏡を差し出す。
客:「どれどれ…って曇ってて全然見えないよ!きれいなのは、ないの?」
店主:「わいな、鏡、磨かないわ。」(わいなかがみみがかないわ)
客:「磨きなよ!」

- 店主は客の頭をしみじみと見つめながら、
店主:「かっこいい。行こっか。」(かっこいいいこっか)
客:「もう帰れってこと?」

- 店主に促され、席から立ち上がる客。

客:「ハックション!こ、この頭が寒い感じは、もしや…」
店主:「いい、ハゲはいい。」(いいはげはいい)
客:「やっぱり…」
店主:「見た目良き。清めた身。」(みためよききよめたみ)
客:「『清めた身』って、お坊さんになるつもりはないんだけど…」

店主:「良い。気を落とすな。男は事をなすと、大きいよ。」
   
(よいきをおとすなおとこはことをなすとおおきいよ)
客:「髪型なんか気にせず、大きく構えてろってこと?
   それはどうもありがとう…って、おい、あんたのせいだろ〜!!」



このコーナーまだ続きますよー。ではでは、次回もお楽しみに!!

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回文コント 第2回:「もしも回文好きの指揮者がいたら…

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