投稿作品 ~ 過去作品 Vol.14

ここは過去作品Vol.14です。(2016/6/5までの投稿)
だいたい50作品くらいを目安に、ページを分けていきます。

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(むなさんの作品)

(2016/6/5)

メロディー出ろ芽
(めろでぃーでろめ)

夜、すぐハグするよ
(よるすぐはぐするよ)

浦和行ってみてつい笑う
(うらわいってみてついわらう)

婿、肉煮込む
(むこにくにこむ)

そうか、青、渡れた、わお、赤、ウソ!
(そうかあおわたれたわおあかうそ)

大探検隊だ!
(だいたんけんたいだ)

体育か四角い板
(たいいくかしかくいいた)

意見→連盟→対面→連携
(いけんれんめいたいめんれんけい)

私好きな人と秘なキスしたわ
(わたしすきなひととひなきすしたわ)

むなさんから頂きました!どれもシンプルで、それだけにインパクトのある作品です。「浦和~」というのは前回も頂きましたが、それで終わりにせず、再度アレンジを加えるという「本歌取り」のような手法も良いなと認識させられました。最後の「私~したわ」もそうかもしれないですね。一番忘れられなさそうなのは、「体育か四角い板」です。跳び箱の踏み台ですかね?


(スリッパさんの作品)

(2016/6/5)

手の不意な、釜いま開けり、飯炊けた、湿り気甘い、賄い婦の手
(てのふいなかまいまあけりめしたけたしめりけあまいまかないふのて)

妻が叱ると泣いた身、「気が弱いわよ、ガキみたい!」な、摂る菓子が待つ
(つまがしかるとないたみきがよわいわよがきみたいなとるかしがまつ)

夏も音か、鳴ったチントンシャン、頓智絶つな、金持つな
(なつもねかなったちんとんしゃんとんちたつなかねもつな)

力絶つ、口三味線、わんわん蝉じゃ、チクったら勝ち
(ちからたつくちじゃみせんわんわんせみじゃちくったらかち)
「ちくる=週刊誌にスキャンダルを言いつける」という語例はまだ広辞苑に無し

漬けた彼の塩、いま梅干を凋め、うまい圧しの香、闌けつ
(つけたかのしおいまうめぼしをしぼめうまいおしのかたけつ)
庭先の梅干づくりは六月の風物詩

活かせ弾薬取る若さ、マイ・バッグに背負い、最初にグッバイ!
「まさか悪?」と、悔やんだ世界
(いかせだんやくとるわかさまいばっぐにしょいさいしょにぐっばい
まさかわるとくやんだせかい)
戦争がテロへ変わりつつ

男子からかい、拍手も出、短いせいか地味でも、祝杯から花神だ
(だんしからかいはくしゅもでみじかいせいかじみでもしゅくはいからかしんだ)
恩師のスピーチ

奪三振買い、肩ガタガタか?、いかん、診察だ
(だつさんしんかいかたがたがたかいかんいしんさつだ)

生かせ否、増す死だ、実に難民どんどんみんな逃げ出し、済まない世界
(いかせいなますしだげになんみんどんどんみんなにげだしすまないせかい)
地中海で遭難増大

取り付くが予期が以下次いで、デフレ筆で一回書きよ「がっくり」と
(とりつくがよきがいかついででふれふででいっかいがきよがっくりと)
景気良い?

視野は、我が身がもう滔々、最上川早し
(しやはわがみがもうとうとうもがみがわはやし)
「五月雨をあつめて早し最上川」芭蕉

平和は勝つ旅と、如何な奇異参画し、大胆かも艦隊だ、
敷く艦載機、何回飛び立つか?ハワイへ

(へいわはかつたびといかんなきいさんかくしだいたんかもかんたいだ
しくかんさいきなんかいとびたつかはわいへ)
真珠湾へ第2次攻撃隊も発進

沁ます中、優しい味、斯く家事愛し、清かな澄まし
(しますなかやさしいあじかくかじあいしさやかなすまし)
澄まし=澄まし汁

更新が一週間ほど滞っていましたが、それは私(管理人)の都合でして、その間もスリッパさんの投稿を頂いていました!随時、更新していきます。今回も、重厚なものが中心で、長文もありますね。まだまだお寄せ頂いていますが、それは後日とさせて頂きます。

(2016/5/28)

書き手誰か、「管轄も聖徳太子へ、強いたく投書」、木簡書かれた敵か!
(かきてたれかかんかつもしょうとくたいしへしいたくとうしょもっかんかかれたてきか)
木簡=紙が貴重な頃の、レター板

訊いた初問い「最愛か?」、「深い愛妻!」と言う大器
(きいたういといさいあいかふかいあいさいというたいき)

まさった怒り抱き、現実裂く殺人劇だ、理解絶つさま
(まさったいかりだきげんじつさくさつじんげきだりかいたつさま)

冷めぬらし、幾らか熱情症、負う少女、常から悔い知らぬ眼さ
(さめぬらしいくらかねつじょうしょうおうしょうじょつねからくいしらぬめさ)
熱情症って言葉、今発生

来るまんま、メロン噛む、「甘露!」、眼真ん丸く
(くるまんまめろんかむかんろめまんまるく)

明断さ、生地嗅ぐ紬、手がやがて、義務継ぐか、次期三代目
(めいだんさきじかぐつむぎてがやがてぎむつぐかじきさんだいめ)
後継者不足で廃れる伝統工芸もあり

「来て活かせ!」が、開国の機会、追々欠き、退く濃い香が、世界的
(きていかせがかいこくのきかいおいおいかきのくこいかがせかいてき)
江戸の鎖国が今まだ続いているのかも?

「よく食べな!」鉄器取り、鯖フライ・ラフ、ばさりと切って鍋焚く夜
(よくたべなてっきとりさばふらいらふばさりときってなべたくよ)
漁師の手料理ってこんな感じ

避けず慕え、古稀の田植え歌の、聞こえた静けさ
(さけずしたえこきのたうえうたのきこえたしずけさ)
「田一枚植えて立ち去る柳かな」芭蕉

春に向かう、ふきのとう、京都の気風、噛む煮る葉
(はるにむかうふきのとうきょうとのきふうかむにるは)

「かんばしい!」と焼き茄子、あす無きや、問いし晩夏
(かんばしいとやきなすあすなきやといしばんか)
しぎ焼きの旨さがしみじみ分かる年齢か

更新作業のため、私自身じっくり味わう時間がなくて残念なくらいです(皆さんは味わってくださいね)。いつもながら、それぞれのトーンは違いつつも、一つの文の中では統一がとれていますよね。例えば「~次期三代目」などは、とても良く構成されていると思います。回文では、よく新語が発生しますね。「熱情症」のように解説しなくても意味が分かるような新語は、かえって回文の良さを引き立てると思います。

(2016/5/27)

快々さ、給う高級、保安線、阿房急行、また再開か!
(かいかいさたまうこうきゅうほあんせんあほうきゅうこうまたさいかいか)
新幹線で乗り鉄、百閒先生復活の図

シャツ派手な、字典入れ問う、保安官、阿房トレイン、手品で発車!
(しゃつはでなじてんいれとうほあんかんあほうとれいんてじなではっしゃ)
『南蛮阿房列車』は、阿川氏が百閒先生に心酔の作とか

国鉄の二者来た、列車・貨車連れた汽車に、乗ってく子
(こくてつのにしゃきたれっしゃかしゃつれたきしゃにのってくこ)

感じる、良い秋立つや、特急きゅっと遣った、気合入る仁か
(かんじるいいあきたつやとっきゅうきゅっとやったきあいいるじんか)

鐚の尽きん、待ったトレインどんどん入れと発つ、満喫の旅
(びたのつきんまったとれいんどんどんいれとたつまんきつのたび)
鐚=お金

なんと「阿房列車」ではありませんか!当サイトにちなんで下さったのかと思います。ありがとうございます!(特にサイト内で説明しているわけではないので、分からない方はごめんなさい。内容とは関係ありませんが、登場人物のお名前をお借りしております。)
「百閒先生は今でいう、乗り鉄の元祖ですか?錬金術で、お供のヒマラヤ山系氏と二人、飲んで、ただ行って戻って来る、苦しくも楽しい旅、三題。」というコメントも頂きました。「阿房列車」の世界観がそのまま回文になっていて、ただただ素晴らしいです!当サイトのトップページに飾りたく(載せたく)なってしまいます。でもそうすると、内田百閒先生にちなんだページみたいに見えると思うので、止めとくことにします。


(むなさんの作品)

(2016/5/26)

ダンスがキレキレ、気が済んだ
(だんすがきれきれきがすんだ)

丸くなったら腹立つな、車
(まるくなったらはらたつなくるま)

浦和に来て紳士的に笑う
(うらわにきてしんしてきにわらう)

仲のいいデブでいいのかな?
(なかのいいでぶでいいのかな)

価値も、おいしいお餅か
(かちもおいしいおもちか)

用が違うよ
(ようがちがうよ)

きついけど日時計付き
(きついけどひどけいつき)

無いよ。なら買いな、分からないなら買わないからな!良いな?
(ないよならかいなわからないならかわないからなよいな)

ドキドキ度
(どきどきど)

買うより無料か
(かうよりむりょうか)

梅雨支出
(つゆししゅつ)

ムカデ腹立ったら歯で噛む
(むかではらたったらはでかむ)

初投稿のむなさんです。中学生の方ということで、ご投稿頂けてうれしいです。ありがとうございます!「回文21面相」にご投稿されているとのことで、ちょっと見てみたところ、何百もの回文が掲載されています。すごい!!
「回文21面相」で鍛えているだけあって、センスの良さを感じます。1個1個コメントしたいくらいですが、(面白くて)時間がかかりそうなので、迅速な掲載を優先することにさせてください…。一番長い「無いよ。~良いな?」がとても面白いです。当サイトの「回文コント」の世界に通じるような。短いものも、「ドキドキ度」とか、いろいろ新しい回文の世界を見せて頂きました。これからもよろしくおねがいします!


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