投稿作品 ~ 過去作品 Vol.16

ここは過去作品Vol.16です。(2016/6/25までの投稿)
だいたい50作品くらいを目安に、ページを分けていきます。

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(むなさんの作品)

(2016/6/25)

口から、角から、家畜
(くちからかどからかちく)

咲く黄色い菊さ
(さくきいろいきくさ)

夜の街へ行き大きい糸瓜乗るよ
(よるのまちへいきおおきいへちまのるよ)

春が夏に、つながる葉
(はるがなつにつながるは)

うどん、目玉焼き焼いた。たい焼きや。まだ面倒
(うどんめだまやきやいたたいやきやまだめんどう)

酔うものを飲もうよ
(ようものをのもうよ)

死んでいても死因無いな。ん?意志もて遺伝子
(しんでいてもしいんないなんいしもていでんし)

長旅、汗浴びたがな
(ながたびあせあびたがな)

あかんね群れ、それ無念かあ
(あかんねむれそれむねんかあ)

今回はノンジャンルで、少し食べ物系?という感じでしょうか。「酔うものを飲もうよ」なんて、「今日は飲めないんだ」って初めに言っているのに、お酒が入ると周りがつい言ってしまいそうなセリフで、中学生のむなさんが考えたのが面白いです。「意志もて遺伝子」は何となく(現在お医者様の)ゴジラ君が作りそうな内容で、勝手に懐かしく思ってしまいました。


(スリッパさんの作品)

(2016/6/21)

~回文遊覧(下)~

抱く恋も軽しと医科生、長崎に来、差が無い世界と知るかも、異国だ!
(だくこいもかるしといかせいながさきにきさがないせかいとしるかもいこくだ)
『蘭学事始』には長崎に医学を学んだ各藩士の名が大勢出て来ます

得し事、良き年舞う静岡の香、小鮨、美し時よ永遠
(えしことよきとしまうしずおかのかおずしうましときよとこしえ)
小鮨の「お」はものを親しんで優しく言うと広辞苑にあり、お琴がその例

立つ流布で、当初二位? 大阪沸く若さ、大いに商都で奮った
(たつるふでとうしょにいおおさかわくわかさおおいにしょうとでふるった)
堺の町と競い合った歴史あり

理屈も、門浪立つが死、「北海道、両島領土!」威喝、
欲しがった港も造り

(りくつもとなみたつがしほっかいどうりょうとうりょうどいかつほしがったみなともつくり)
門浪=瀬戸に立つ浪

君と遠く来て、志摩・伊勢も見、三重に笑み、身も精増して、聞く音富みき
(きみととおくきてしまいせもみみえにえみみもせいましてきくおととみき)

常に「遺憾だ」と捨てやるな、東京こそ好況となるやテスト段階に熱!
(つねにいかんだとすてやるなとうきょうこそこうきょうとなるやてすとだんかいにねつ)

奮い立つ、いつも銘したい、たいがい奈良知らないが、痛々しい眼、
持つ一体流布

(ふるいたついつもめいしたいたいがいならしらないがいたいたしいめもついったいるふ)
天平期の塑像で、天龍八部衆の内一体、阿修羅像

友めくや、ささなみの滋賀、近江魚河岸の皆、ささやく目もと
(ともめくやささなみのしがおうみうおがしのみなささやくめもと)
ささなみの滋賀のおおわだ淀むとも昔の人に又も会わめやも=柿本人麻呂

湯の香や山川推す群馬、時期沁む四季自慢、具す温泉さやかの湯
(ゆのかやさんせんおすぐんまじきしむしきじまんぐすおんせんさやかのゆ)

君と見た煮炊きうまい秋田、刈りかた気合舞う北に、民富みき
(きみとみたにたきうまいあきたかりかたきあいまうきたにたみとみき)

四季照り合い、味に満ちた岩手、糧湧いた地味に、慈愛ありて来し
(しきてりあいあじにみちたいわてかてわいたちみにじあいありてきし)

良い才さがしたが大鹿児島せまし? 誤解だが、多士が済々よ
(よいさいさがしたがだいかごしませましごかいだがたしがさいさいよ)

団塊発つ、行くぞ香川参り、いま我が家族、一体感だ
(だんかいたついくぞかがわまいりいまわがかぞくいったいかんだ)

活気あるのみ、籾解いた島根、田に種増したいと、実も稔る秋津か
(かっきあるのみもみといたしまねたにたねましたいとみもみのるあきつか)

幸の高み、もう福井さいさい工夫も味方の地さ
(さちのたかみもうふくいさいさいくふうもみかたのちさ)

萌ゆる中や山海へ皆、宮崎呼ぶ良き座や、南へ行かん、清かなる湯も
(もゆるなかやさんかいへみなみやざきよぶよきざやみなみへいかんさやかなるゆも)

潮の澄んだ瀬、能登持つ石川か若々し、いつもと乗せダンスの愛し
(しおのすんだせのともついしかわかわかわかしいつもとのせだんすのおし)
愛し=おし=いとしい

才出しカンナ研いたか栃木? 高い堅気、ちと硬いと軟化次第さ
(さいだしかんなといたかとちぎたかいかたぎちとかたいとなんかしだいさ)
カンナ=鉋

波立つ断片だったの、白馬翔つか、広島が真白、光った爆破の断つ、
断片だった皆

(なみたつだんぺんだったのはくばたつかひろしまがましろひかったばくはのたつ
だんぺんだったみな)

資する種は、貝煮てたり、富山成す生や、捕りたてに烏賊跳ねたる鮨
(しするたねはかいにてたりとやまなすなまやとりたてにいかはねたるすし)

耐え、一位にきつい特化で埼玉、大差で勝つと一気に、一位得た
(たえいちいにきついとっかでさいたまたいさでかつといっきにいちいえた)

なか練るなり鳴子持て、土佐高知っちう濃さ、とても凝るなり鳴る音かな
(なかねるなりなるこもてとさこうちっちうこさとてもこるなりなるねかな)
よさこい祭りは鳴子囃子

よしこの折と誰がする? 徳島の子が好ましく取る姿取り、男子衆よ
(よしこのおりとたがするとくしまのこがこのましくとるすがたとりおのこしよ)
阿波踊りは、「よしこの節」で舞う男踊りと女踊り

恋した、静かで住み好いわ、神奈川は我が名、可愛いミスで数親しい子
(こいしたしずかですみいいわかながわはわがなかわいいみすでかずしたしいこ)

お待たせしました。スリッパさん「回文遊覧」の後半で、これにて完結です!各県の名産・文化・エピソードなどがちりばめられていて、まだ全部に気付けていない自分が歯がゆいです。いろいろ分かると2倍楽しめそうな気がします。皆さんもゆっくりと遊覧してみてください。
~長崎・静岡・大阪・北海道・三重・東京・奈良・滋賀・群馬・秋田・岩手
鹿児島・香川・島根・福井・宮崎・石川・栃木・広島・富山・埼玉・高知・徳島・神奈川~

(2016/6/19)

~回文遊覧(上)~

陶工の偉さ確か、佐賀っ子のコツが咲かした皿絵、濃厚と
(とうこうのえらさたしかさがっこのこつがさかしたさらえのうこうと)
オランダ東インド会社経由で輸出、伊万里焼の美しさ

肉良い西瓜ぐっと抱き、鳥取より取っときだと告ぐ、海水浴に
(にくよいすいかぐっとだきとっとりよりとっときだとつぐかいすいよくに)
海辺で食べる美味しさ

好いた魚取り捌く生、宮城つぎつぎ止み間無くばさりと、応対す
(すいたうおとりさばくなまみやぎつぎつぎやみまなくばさりとおうたいす)

北行かばと恋しさや、新潟お互いに優しい言葉、書いた記
(きたいかばとこいしさやにいがたおたがいにやさしいことばかいたき)

来し春の花咲くか千葉、薫り置かば近くさ、名は告る愛しき
(きしはるのはなさくかちばかおりおかばちかくさなはのるはしき)

常の湯か住まい好いな愛媛、夜に嫁冷えない宵、増すか湯の熱
(つねのゆかすまいよいなえひめよによめひえないよいますかゆのねつ)
道後に銭湯「椿の湯」館あり

「経つ千年か! 美しいな」で、皆もう京都を訪う興も並でないし、
苦痛・観念迫った

(たつせんねんかうつくしいなでみなもうきょうとをとうきょうもなみでないし
くつうかんねんせった)

さんざ嗅いだ熊本、輪旋千里とも捲く大火山さ
(さんざかいだくまもとりんせんせんりともまくだいかざんさ)
輪旋=ぐるぐる巡ること

決断、神経投げし岡山、こと細やか、惜しげない献身だっけ
(けつだんしんけいなげしおかやまことこまやかおしげないけんしんだっけ)

滋味も入るか秋の山形、妻泊まったが間や軒、明るい紅葉
(じみもいるかあきのやまがたつまとまったがまやのきあかるいもみじ)

仕舞うも手に持ち、もし茨城トンと切らば石首魚も、煮ても美味し
(しまうもてにもちもしいばらきとんときらばいしもちもにてもうまし)
石首魚=イシモチ=浜でも釣れる白身の魚で、美しい真珠色

手の難、織る回数、福島解いて、糸増し工夫す、怒る女の手
(てのなんおるかいすうふくしまといていとましくふうすいかるおんなのて)
かつて福島は生糸と織物業で発展

研いだし機はもう上昇、兵庫次ぎ継ごう、表彰状も覇気次第と
(といだしきはもうじょうしょうひょうごつぎつごうひょうしょうじょうもはきしだいと)
舞台は熱闘甲子園

妹追いし、勝つ長野、名は信濃成し、花野が、懐かしい思い
(いもおいしかつながのなはしなのなしはなのがなつかしいおもい)

手でもう扱いたり愛知器用、良き地位あり、太閤も出て
(てでもうこいたりあいちきようよきちいありたいこうもでて)

砂糖と旨煮か、山梨、貝を活かし艶やかに舞う尊さ
(さとうとうまにかやまなしかいをいかしなまやかにまうとうとさ)
海無し県だがアワビの煮貝が特産で美味。艶やか=なまやか=若々しく美しいさま

彼の湯に比類なき大分で愛でたい、大きな入る日に湯の香
(かのゆにひるいなきおおいたでめでたいおおきないるひにゆのか)

島唄うサンシン快感、沖縄の、和無き音階感心さ、歌美し
(しまうたうさんしんかいかんおきなわのわなきおんかいかんしんさうたうまし)
美し=うまし=満ち足りて心地よい

ねだる子に噺聞かせたい山口、カチカチ熊、焼いた背搔きし名はニコルだね
(ねだるこにはなしきかせたいやまぐちかちかちぐまやいたせかきしなはにこるだね)
「かちかち山」っていう昔話がある

今川に勝って天下近くなり、岐阜に不義理無く、価値観て鉄火に我が舞い
(いまがわにかっててんかちかくなりぎふにふぎりなくかちかんててっかにわがまい)
今川義元を桶狭間に破り、一躍勇名あがる信長

山車駆ると、聞いて集う福岡、「よかよか!」置く風土って粋取る華姿だ
(だしかるときいてつどうふくおかよかよかおくふうどっていきとるかしだ)
華姿=華やかな姿、造語です

過去、祈祷と来た熊野・和歌山、八つ山や川の捲く滝、尊き古歌
(かこきとうときたくまのわかやまやつやまやかわのまくたきとうときこか)
熊野古道を経て修験者の道

舞い入るか跳人出すし、青森つまり祭りもオアシスだと音は軽い今
(まいいるかはねとだすしあおもりつまりまつりもおあしすだとねはかるいいま)
跳人は、ねぶた祭りの踊り手

47都道府県の名前を含めた「回文遊覧」を頂きました!都道府県なら、当ページのテーマ別回文・第4回を見てくださいと言いたいところですが、たぶんそれは皆さん見て頂いていると思うので…。スリッパさんのは、それぞれがとても深く掘り下げられていて、じっくり味わえる内容となっています。順番はランダムで、頂いた順に掲載しています。まずは、前半部分を、お楽しみください!
~佐賀・鳥取・宮城・新潟・千葉・愛媛・京都・熊本・岡山・山形・茨城・福島・
兵庫・長野・愛知・山梨・大分・沖縄・山口・岐阜・福岡・和歌山・青森~


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